2012年3月5日月曜日

2012年2月17日 徳島ABA研究会月例会

2月17日の月例会の内容について、今回も新人スタッフの兒島が少し報告したいと思います。



今回の月例会の報告者は、徳島県立阿南支援学校の永冨大舗先生と田中清章先生でした。


永冨先生の報告は、『発達障がいのある中学部生徒へのメモをとる指導の効果』でした。徳島ABA研究会のスタッフとして、法政大学の島宗先生からスーパーバイズを受けながら取り組まれた事例研究について、詳細なデータをもとに発表してくださいました。

報告の要旨は次の通りです。指導前は姿勢が崩れていたり,教員の話をあまり聞けていなかったりした生徒が,メモを取る指導後に大きな行動改善がありました。(詳しくは春の特別講座ポスター発表で)。


「メモをとる」指導を始めたことで、劇的に教員の話を聞くことができるようになりました。普段私たちが何気なく行っている「メモをとる」という行動は、「話を聞く」という行動や行動管理にこんなにも影響を与えているんだということを学ばせて頂きました。

そして、田中先生は慶應大学の山本淳一先生とコラボして、阿南支援学校の中学部で取り組まれた、ソーシャルスキルトレーニングについて発表してくださいました。

今回の月例会では,正しい言葉遣い「はい,~です。」の指導について発表してくださいました。この「はい,~です。」は、レベル1からレベル3までに行動練習のランク分けをし,生徒への動機づけを高めるよう工夫しました(詳しくは春の特別講座ポスター発表で)。山本淳一先生から頂いたアドバイス、「正確性,流暢性,ピュアチュータリング」というキーワードについても,春の特別講座で発表させていただきます。

皆様、上記の2事例の繊細については、春の特別講座でポスター発表されます。詳しく知りたい方は、是非3月3日(土)に会場へお越しください。スタッフ一同お待ちしております。

事務局アシスタント 兒島

2012年2月12日日曜日

春の特別講座開催!!

3月3日(土)に徳島ABA研究会主催の春の特別講座を開催します。


今年度は,国立特別支援教育総合研究所主任研究員の猪子秀太郎氏をお招きし,知的障害教育の現状と今後の展望について,最新の情報や話題を取り上げていただく予定です。

また,本年度,特別支援学校で行われた事例研究のポスター発表を行います。どんな子どもにどんな支援ができるのか,事例を通して具体的な支援についての情報交換の場にしたいと考えております。

特に今年度は、徳島ABA研究会のスタッフが法政大学の島宗理先生や桜花学園大学の奥田健次先生からスーパーバイズを頂き取り組んだ最新の研究成果をポスター発表いたします。阿南支援学校中学部からは、慶應大学の山本淳一先生と取り組んだソーシャルスキルトレーニングの研究成果もポスター発表します。

今回の春の特別講座は、皆様の期待にそえるポスター発表が多数あるのではないかと思います。また、サマースクールを受講された皆様には、サマースクールで学んだことをどのように事例研究につなげるのかを学ぶ非常に貴重な機会になると思います。たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。

詳しくは、徳島ABA研究会ホームページをご覧ください。

日 時:2012年3月3日(土)13:30〜17:00

               13:30~15:00 講演会

               15:10~17:00 ポスター発表

場 所:鳴門教育大学附属特別支援学校(徳島市上吉野町2-1)

*会場は体育館ですので十分な防寒対策をしてお越し下さい。

参加費:無料(事前に参加申し込みをする必要はありません。)

夫婦とは

今、朝日新聞に「夫婦力を磨く」特集が掲載されています。
すきま風が吹く夫婦が再生するには?がテーマです。

その中で亭主力を磨く3原則いろいろ

愛の3原則
1.ありがとうをためらわずに言おう
2.ごめんなさいを恐れずに言おう
3.愛してるを照れずに言おう
↑この3つ、私には難しい。

相づち3原則
1.そうだね
2.わかるよ
3.その通り
↑この3つ、多少はクリアできるかも。

非勝(ひかつ)3原則
1.勝たない
2.勝てない
3.勝ちなくない
↑この3つ、かなり笑えます。相手と争わないことが、真の勇者であり勝者らしい。
死人テストにはひっかかりますが…。

娘の高校受験の関係で、徳島新聞から朝日新聞に朝刊を変更しました。
全国紙は、やっぱり面白い。

2012年1月30日月曜日

2012年1月20日 徳島ABA研究会月例会

11月18日の月例会の内容について、スタッフの永冨が報告したいと思います。




今回の月例会の報告者は、徳島県立国府支援学校の久保治子先生と嵩原景子先生でした。
テーマは、『中学部自閉症性生徒の感情コントロール指導の試み』でした。子どもの泣き声が聞こえたときや質問に対して求める答えが得られなかった時、また特定の生徒に対する暴言や他傷に対して、環境を整えたり、生徒と話し合う時間を設けたりするなど、多方面からの支援に取り組まれた事例でした。
久保先生の取り組まれた生徒との話し合いの場面では、まずは生徒の思っていることを表出させ、受け止めることから始めていました。私たち、指導者は望ましい行動を教えようとするあまり、生徒の意見を聞くことを疎かにしてしまいかねません。
特に、暴言に対して、無くしてしまおうと過剰に反応をしてしまいます。
今回の事例を通して、生徒の気持ちを受け止めることの大切さを学ばせていただきました。
そのほか、問題行動の機能が明らかになっていなかったり、複数あるときの記録の仕方について、スタッフの先生方からアドバイスをいただくことができました。


発表者の久保先生、嵩原先生、当日参加してくださった皆様。有難うございました。


徳島ABA研究会スタッフ 永冨 大舗

2012年1月14日土曜日

奥入瀬渓流

田中です。皆様、新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

年末年始にパソコンのデータ整理をしていたら、特殊教育学会で青森県の奥入瀬渓流に行った時の写真が出てきました。奥入瀬渓流は、特別名勝にも指定される日本屈指の景勝地です。その河畔に建つ奥入瀬渓流ホテルにも泊まりました。非常にゆったりできた1日でした。忘れないうちに写真をアップしておきます。

徳島ABA研究会では、現在3月3日(土)に行われる春の特別講座に向けての準備を進めています。詳しい日程は、後日HPの方にもアップします。時間の都合のつく方は、是非ご参加くださいね。

2012年1月12日木曜日

2011年12月9日 徳島ABA研究会月例会

12月9日の月例会の内容について、今回も新人スタッフの兒島が少し報告したいと思います。



今回の月例会の報告者は、徳島県立板野支援学校の松本美知代先生と竹田真理子先生でした。


松本先生の報告は、『母の指差しを見て手を洗う ~親と教師のサマースクールの取り組みから~』でした。板野支援学校の小学部で行われている「親と教師のサマースクール」という取り組みを通して、児童に対する支援・指導について、保護者の方とどのように連携をとりながら進めていったのかとうことを詳細なデータをもとに発表してくださいました。

また、発表の最後には「親と教師のサマースクール」に参加された保護者の方からよせられた、感想なども報告していただきました。

その感想を聞くと、「研修・勉強の機会もらえてよかった」、「先生と子どものことについて密な話し合いができたのがよかった」というものでした。

実際に発表を聞いていると、松本先生も事例の中で保護者の方と児童の指導についてよく話されており、細かいアドバイスをされていました。

このように保護者の方と密に連携をとりながら、児童の指導を進めることは普段からはなかなかできないことなので、とても魅力的な取り組みだと思って発表を聞かせていただきました。



そして、竹田先生の報告は『他害をなくすための取り組み』でした。他害のある生徒に対して、他害をなくすためにどのような取り組みをされているのか、詳細なデータや経過報告を交えながら発表してくださいました。

竹田先生の事例は長期に渡って指導されている内容で、一度定着してしまった行動をなくすことはとても大変なことで、問題行動がある場合は可能な限り早い段階から、なくす指導を行っていかなくてはいけないんだと思いながら聞かせていただきました。

また、様々な記録をとることで、他害行動がおこる前提条件を考えられていたので、改めて指導する上での記録をとる大切さを学ぶことができました。


発表者の松本先生、竹田先生、当日参加してくださった皆様。有難うございました。


事務局アシスタント 兒島

2011年11月28日月曜日

2011年11月18日 徳島ABA研究会月例会

11月18日の月例会の内容について、スタッフの永冨が報告したいと思います。



今回の月例会の報告者は,鳴門教育大学附属特別支援学校の児島由佳先生で、法政大学の島宗先生のご指導の下に取り組まれている事例でした。



月例会では問題行動がなぜ起こるのか、何によって問題行動が強化されているのかを話し合う演習がありました。兒島先生は日々の指導の中で、とても詳細に記録を取られていました。その記録を色々な角度からグラフ化していたので、参加者からの質問や意見も相次ぎ、活発な討議を行うことができました。



私はABAを学ぶまでは、教員が子どもの行動に対して記録を取ることを考えてもいませんでした。しかし、記録を取ることで、問題行動の起こる場所や時間、回数、問題行動の機能が特定でき、指導の方向性や介入後の効果がデータ(勘や経験ではなく)で明らかになります。また、記録を取ることで、第三者にも詳細に伝えることができます。



兒島先生は、今回が初めての月例会発表です。初めてとは思えないほど、日々の指導を細かく記録を取られていたり、グラフ化したりしていたので、非常に完成度の高い発表になりました。今後の事例研究の結果報告がとても楽しみです。





徳島ABA研究会スタッフ 永冨 大舗