2009年2月22日日曜日

3月7日は徳島に行こう!!

田中です。この1年間、我が小学校で取り組んできた研究成果を報告することになりました。

「通常学級に在籍する気になる児童への支援」実践報告会の案内

通常学級に在籍する気になる児童をクラブ活動で支援した実践研究報告会が行われます。興味のある方は是非ご参加下さい。

日時:平成21年3月7日(土)9:15から11:30
場所:阿南市立富岡小学校会議室(徳島県阿南市領家町)
対象:小学校特別支援教育コーディネーター、特別支援教育に関心のある教員
詳しくは徳島ABA研究会HPをご覧下さい。

そして、この日の午後は春の特別講座(徳島ABA研究会主催:詳しくはHPをご覧下さい)が鳴門教育大学附属特別支援学校で開催されます。

この日のお勧め研修コースは次の通りです。

9:00から実践研究報告会に参加(富岡小学校)
11:30から移動、昼食
13:30から春の特別講座に参加(鳴門教育大学附属特別支援学校)

3月7日は徳島に行きましょう!!

2009年2月15日日曜日

論文を書こう!その5結果報告

いのこです。
その5結果報告をします。

結果報告
以下の通り,無事,書けました!
1.考察の以下の引用文献を再検索する。
Ⅳ.考察1.用語テスト:対照群の設定や研修参加候補者を実験群と対照群へ無作為に割振ることが難しいといった問題が生じる(先行研究で序論で引用している論文から,この問題を抱えているものをここに引用すること
↓ ↓ ↓
対照群の設定や研修参加候補者を実験群と対照群へ無作為に割振ることが難しいといった問題が生じる(後藤・小林・斎藤,2003;菅野・小林,1997)。
Ⅳ.考察1.用語テスト
↓ ↓ ↓
今後は,日常の保育における「気になる子ども」への対応を行動観察し,筆記テストの得点と望ましい保育行動との間の関係を検証することも必要であろう(同じような提案をしている論文があれば引用すること同様の提案をしている論文は無かったので,以下のように修正しました。)
↓  ↓  ↓
今後は,筆記テストの得点と望ましい保育行動との間の関係を検証するために,先行研究が提案する「適切な指示」「機能的な賞賛」「適切な援助」「弁別刺激提示行動」といった変数(大羽ら,2007;重成ら,2003)についても検討を行うことが必要であろう
・Ⅳ.考察
2.原因・解決策記入テスト:問題行動の原因をいくつかの典型的なパターンに分類することが学習目標とされていたが(そうした先行研究で序論で引用しているものをここに引用すること
↓ ↓ ↓
問題行動の原因をいくつかの典型的なパターンに分類することが学習目標とされていたが(Iwata et al. 2000Moore et al. 2002Wallace et al. 2004)

感想

今回は,死ぬかと思いました。
実作業時間は,8時間。
日曜日を一日つぶしました。
普通の社会人のやることではない!!!!

やはり,文献再検索というのは,予想通り大変な作業です。
私のやり方が,未熟なのかもしれません。
これからも,文献検索とそのまとめ方については,まだまだ練習が必要だと実感致しました。
それから,英語も勉強したい(涙)!!

けど,自室の机の下は,今日の作業できれいになりました!ばんざーい。
皆さん,論文って偉大ですよ。
なんとなく,今の実感。

2009年2月14日土曜日

嫌子出現による強化?

大西です。田中さんの上書き投稿ごめんなさいm(_ _)m

タイトル嫌子出現による強化?ですが強化されているならばそれは嫌子出現ではなく
好子出現です。

それは分かりますが、こんな風に考えました。

先日ニュース番組で僕の尊敬する須藤元気さん(現在レスリング部の監督)が、部の
強化合宿中部員に対して、うさぎ跳びで階段を上がる練習をさせていたときの話です。

 須藤監督は、キツイ、もうダメ、死ぬ、まだこんなにしなきゃなんない!といった様な
ネガティブな発言が部員に多く見られることに着目しました。

 ネガティブな発想では、よいパフォーマンスに結びつきません。逆に苦しくても楽しい
とかうれしいといったようなポジティブな発言が必要と考えました。

 そこで、彼はポジティブな発言を促そうとこんな介入をかけたのです。

  “ もしネガティブな発言をしたら、その場で即腕立て伏せ ”

です。

 これを分析すると、ネガティブな発言を嫌子出現による弱化のテクニックを使って減ら
そうとしています。このテクニックを使う場合、弱化因子が無くなると行動は再び起こる
ようになり、できるならは好子出現による強化を心がけ、自己内在型の強化刺激となる
ようにし強化因子がなくなっても標的行動が生起するように心がけることがABA的な基
本です。

  “ ポジティブ発言に対し注目賞賛やトークンで強化 ”

が、一般的なABA学習者が思いつく解答だと思いますし、自分もそう思いました。

しかし、先日のニュースを見て須藤氏が部員へ 『きつかった?』 と問うと 『はい!』 
と答える部員に対して 『はい!それじゃあ さらに腕立て伏せ!』  と言いネガティブ
な発言をした部員にさらなる腕立てを強要していました。

 そのときの部員の顔を僕は見逃しませんでした。なんとやっちまったーっ的な笑顔で
腕立てをしていたのです。須藤さんとの問答がおもしろかったのでしょうか。

 その後 その部員は、きつくても 『楽しい』 『うれしい』 といった発言に変わってい
ました。

 いわゆる、罰は嫌子と考えられがちですが、この場合の罰は、好子だったのではと
考えています。僕は、罰はいけないことと考えていましたが、場の雰囲気や指導者に
よって罰も好子となり得ると分かりました。

 実は、好子も嫌子も紙一重かもしれませんね!!

旭山動物園と行動展示

田中です。年末にリフレッシュ休暇を利用して、北海道の旭山動物園に行ってきました。そして、現在公開中の映画、「旭山動物園物語・ペンギンが空を飛ぶ」も見ました。

日本最北の動物園ですが、月間入場者数日本一を記録するなどとっても有名な動物園です。
普通の動物園は形態展示といって、檻や柵の中に動物がいて、その動物を見るのが普通です。しかし、これだと動物は寝ているだけであんまり面白くない。最近は生態展示と言って、できるだけ生まれた環境に近い状態を作る出す動物園も多いそうですが、これも形態展示と一緒で動物はあんまり動かず、動物園の来場者はあんまり楽しめない。
 
 そこで、旭山動物園が考えたのは「行動展示」です。動物の習性をよく考えて、動物が動きやすい環境をたくさん作り出したのです。動物がよく動く随伴性も整備されていましたが、私たちが「動物を見る」行動もよく強化されました。確かに、園内の動物はよく動いて、来場者の歓声が多かったです。特に動物がよく動く場所や、通り道に私たちを誘導するような建物の工夫もなされていました。

なるほどなぁと思いました。やはり、いつも寝ている死人テストにひっかるような状態ではなく、常に動いている行動型の動物は見ていて面白かったです。でも、やっぱり寝ている動物もいました。でも、その動物は上を見上げたら、すぐそこで寝ていました。こうした展示も面白かった。

学校の子どもは動物園の動物じゃないんだけど‥。子どもたちがどんどん動ける環境を作ってあげるのは私たちの仕事なんだろうなぁ。動かない(勉強しない)のは、動物のせいではない。環境を操作するだけでこんなに動ける(勉強する)ようになるんだから。

2009年2月11日水曜日

論文を書こう!その5

いのこです。
いつまでも休憩してはいけない。
「論文を書こう!その5」いきます!

*** 行動契約書 *****************
私(いのこ)は,このブログの読者に対して,以下の標的行動の実行を約束します。

標的行動
1.考察の以下の引用文献を再検索する。
Ⅳ.考察1.用語テスト:対照群の設定や研修参加候補者を実験群と対照群へ無作為に割振ることが難しいといった問題が生じる(先行研究で序論で引用している論文から,この問題を抱えているものをここに引用すること
Ⅳ.考察1.用語テスト:今後は,日常の保育における「気になる子ども」への対応を行動観察し,筆記テストの得点と望ましい保育行動との間の関係を検証することも必要であろう(同じような提案をしている論文があれば引用すること)。
・Ⅳ.考察
2.原因・解決策記入テスト:問題行動の原因をいくつかの典型的なパターンに分類することが学習目標とされていたが(そうした先行研究で序論で引用しているものをここに引用すること
2.完成できたか,できなかったかを,実行期限までに,このブログに報告する。

実行期限
2009年2月15日(日)24:00

約束履行,不履行の結果
1.約束履行時は,ホッとします。
2.不履行の時は,約束を守れなかったことをブログで表明し,その書き込みは削除しません。また,「約束守れませんでしたね」といったコメントを下さった方には,「申し訳ありません」と陳謝します。

2009年2月11日(水)11:20 いのこ
*************************

今回は,ちょっと手間がかかりそうな引用文献の再検索。
自室の机の下が引用文献の山になっていて,その状態が1年以上つづいています。
妻から「はよ,片づけんかい!」と何度も怒られているその山に,今回やっと人手が入りそう。
がんばります。おー。

2009年2月7日土曜日

論文を書こう!ちょっと休息編

いのこです。

1週間,論文を書こうプロジェクトをお休みしてしまいました。
行動契約がスタートすると「論文を書く」行動が強化されるのは確実でしたが,「行動契約を書き込む」という行動が,やや弱化気味。(^^;
まあ,先週~今週はハゲシク忙しかったので,お許し下さい。
時には,休憩も必要だ。

「論文を書こう!その5」は,明日スタートします。おす。
田中です。最近思うこと。

小学校で困っている事例を相談されて、解決策を考える時があります。最初は小さな問題行動なんだけど、その問題行動に注目という好子を与えて、小さな問題行動がさらに大きな問題行動になっている場合があります。

問題行動に代わるような「よい行動」を見つけて、スモールステップで即強化。しかし、このよい行動を見つけてスモールステップで強化するのは難しい。

チームで話し合って解決策を探るには、サマースクールで学ぶ強化や好子、ABC分析などの共通言語が必要。千里の道も一歩から、ちょっとずつ研修会や勉強会、事例研究を積み上げ、仲間を増やしていくしかないですねぇ。

2009年2月4日水曜日

ABAは簡単ではない・・

大西です。

  先日、オークションで落としたジャンパーを奥さんにクリーニングを出しておくよう頼んでいました。でも、数日してもなかなか出しておいてくれません。 さてと、 “クリーニング店に出しに行く” という標的行動について奥さんに介入でもかけるぞ!と 解決策飛びつき型で案を練りました。

以前、何かの研修で 朝玄関にゴミの袋を出しておくとゴミの日にゴミを出し忘れないという解決策があったことを思いついたので、出してもらいたいクリーニングを玄関に置いておき仕事に出ました。奥さんが仕事に出る際には嫌でも目に入り忘れることはないだろうと確信していました。

 仕事から帰宅すると案の定クリーニングはなく  『やっぱり僕の介入は一流だな。もしかして天才肌?』 とも思うほどうまくいったと喜んでいました。

 そして、数日後の休日にどうしてもその服が着たくなったので、『クリーニングの引換券ちょうだい!僕が取りに行くよ!』 と言ったところ、『別に今日じゃなくてもいいでしょ』 と言うのです、どうしてもその服が着たかったのでもう一度 『早くちょうだいよ!』 と催促してみました。

 次の瞬間 なぜか奥さんの顔色が変わり 『クリーニング 出してない・・・』 と言うのです。なんと、玄関から押し入れに持っていき隠していたではありませんか。

 今日その服が着られないことと、僕はABAの天才肌ではなかったことが分かり、ショックで言葉にもできませんでした。

 数日後、改めて考え直しましたが 解決型飛びつき型では、やはり標的行動を的確に生起させることには不十分なことが分かりました。そのほか、ABAを知っている人間の行動と知らない人間の行動は違うことが分かりました。僕は、ABAを少し知っているので玄関にクリーニングがあったら出すという行動は、100%生起する自信があるので、奥さんも必ずそうしてくれると思い込んでいました。相手に当てはめて考えなければいけません。

 まさか、隠すという行動が生起するとは・・・ 人間の行動は奥が深くておもしろいものです!

2009年2月1日日曜日

ベースラインの記録

田中です。今年は春の特別講座(3月7日)でポスター発表するために事例研究に取り組んでいます。
そのためには、今年こそ記録をしっかりとらなければ。

そこで、ベースラインの記録をいくつかとって面白いことが分かってきました。例えば離席の多かったAくん。指導しなければ‥と思っていたのですが。記録をとってみると、離席数は以外に少なく、そんなにたいした問題でなっかたりすることが分かりました。私の主観的な思い込みでした。

それから、複数の教員で指導をしている授業で記録をとる場合です。もう1人の先生と、記録をとる行動を具体的に決めておかないと記録が取れません。そこで、具体的に行動を定義して数をカウントしていきます。すると、以外にカウント数が多かったりすることがありました。これはいいかな?と思っていた行動が、数字で表すことにより、実は指導しなければならないことだったりします。教員同士の共通理解にも役立ちます。

ベースラインの記録をとるって大事ですよね。具体的な内容は3月7日に発表します。皆さん、是非春の特別講座に来てくださいね!!